まちにあったらいいなと思う"ものやサービス"を仲間と一緒にかたちにする働き方「ワーカーズ・コレクティブ(W.Co=ワーコレ)」

2022年に誕生した「労働者協同組合法」のフォーラムを開催しました

 2022年10月に新しい「労働者協同組合」という法人格が誕生しました。神奈川のみならず全国で次々と新しい団体が誕生しています。「協同労働」という新しい働き方や団体の運営について広く県民の方々にお知らせするとともに、持続可能で活力ある地域社会づくりをすすめていくためにフォーラムを開催しました。

新しい働き方フォーラム~労働者協同組合法から考える~

日時:2023年11月25日(土)
    13:00~16:00

会 場かながわ労働プラザ3階 ホールA   
    オンライン同時開催

主 催:労働者協同組合法フォーラム実行委員会
(神奈川県、神奈川ワーカーズ・コレクティブ連合会、一般社団法人社会連帯機構神奈川地方委員会、NPO法人ワーカーズ・コレクティブ協会、生活クラブ生活協同組合神奈川、福祉クラブ生活協同組合)
参加者:100名(オンライン参加含む)

主催者挨拶
神奈川県産業労働局労政課 高橋 正樹 課長
「日本社会は子育てや介護、格差・貧困など課題が山積みしており、従来の取り組みでは解決できないものも出てきている。協同労働がその解決の担い手になるものと思う。労働者協同組合を今後も周知していきたい。」

労働者協同組合法 概要の説明
厚生労働省 労働者協同組合業務室 水野 嘉郎 室長
 労働者協同組合は、働く人が組合員として①お金を出し合い②運営をみんなで議論して③一緒に働くという組織であることや、労働者協同組合に求められる役割や他の法人との違いの説明がありました。
 法人制度がスタートしてから、大きく分けると4つのニーズに対応する組織ができているということを具体的な事例をもとにお話しいただきました。

  1. 副業・兼業という働き方
  2. 自治体や地域おこし協力隊による地域コミュニティ活性化
  3. シニア世代の健康や生きがい・仕事起こし
  4. ケアワーカーによる自分らしいケアの追求

具体的な事例は、厚生労働省「知りたい!労働者協同組合」のサイトを参照
知りたい!労働者協同組合法 | (mhlw.go.jp)

基調講演
立教大学コミュニティ福祉学部 原田 晃樹 教授
『持続可能な地域づくり・新しい働き方としての労働者協同組合の可能性と協働のあり方』と題して講演をいただきました。

 労働者協同組合法制化の背景とその潮流について、海外での動きを交えて学びました。
 また、労働者協同組合の強みと弱みをわかりやすく整理して話していただき、労働者協同組合(非営利セクター)と政府(自治体)との協働の可能性について、様々なヒントをいただきました。

事例報告
コーディネーター 
神奈川ワーカーズ・コレクティブ連合会理事長
木村 満里子

労働者協同組合キフクト 代表理事 佐藤 光宏
 設立:2023年4月 事業内容:造園・緑化
 設立の背景には、就職氷河期を経験し、様々な社会課題が山積する中で「もう少しあたたかい社会にしたい」「厳しい社会情勢のなかで生き残らないといけない」という問題意識がありました。
 設立から7か月が過ぎ、
①同業他社が数多く存在する状況で、どう仕事を作っていくのか?
②考え方に隔たりがあるメンバー同士がどうやったら折り合えるのか?
③話し合うべき項目が多く、具体的な業務が進まない。
などの課題を「協同・連帯」「民主的な運営」をキーワードに様々な工夫で乗り越えようとしています。

労働者協同組合ワーカーズ・コレクティブLavori 代表理事 五十嵐 仁美
 設立:2017年6月 2022年12月労働者協同組合法人を取得
 事業内容:生活クラブ生協組合員に向けた家事代行サービス
 当初6人で設立したが、現在メンバーは49名で、年々事業高も増えています。労働力不足で、家事に時間が割けない人が増える中、家事代行サービスは今後ニーズが高まる分野です。協同組合らしいケアを考えていくには、利用者と働く人の対等な関係を築き、おたがいさまのたすけあい=ケア力を高める地域社会づくりをすすめたい。今後は組合員外の人に向けたサービスの提供など新規事業へのチャレンジも考えています。

企業組合ワーカーズ・コレクティブ ミズ・キャロット 専務理事 田中 妙子
 設立:1995年 事業内容:仕出し・配達弁当
 ミズ・キャロットが目指すお弁当は「健康志向のお弁当」
 食を通して地域作業活動センターや学童保育所とつながる、食べ続ける人を増やして元気な地域づくりに役立てる、就労支援の受け入れなど誰もが働ける地域の働く場をつくるなど、食を通して地域社会に貢献しています。
 「一人ひとりを大切にする」「役割分担を行なって参加を高める」「キャリアに左右されない、入った時から同じ1組合員」など協同労働の民主的な運営を柱に、地域、社会に必要とされる事業を行っていきたい。

閉会の挨拶
一般社団法人社会連帯機構神奈川地方委員会 齋藤 弘明
 「2025年を2回目の国際協同組合年とすることが国連で採択されました。神奈川で労働者協同組合、協同労働のネットワークを作っていきましょう!」


チラシのダウンロードはこちら

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